仏さまのこばなし |四つの門 by Chijo
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仏さまのこばなし

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 昔々、インドの釈迦族(しゃかぞく)の王子として生まれたシッダルタ太子は、ものごとを深く思い悩む性格からか、あまり体が丈夫ではありませんでした。

 父王はそんな息子を慈(いつく)しんで、季節ごとに過ごせる三つの宮殿を建て、美しい女性たちの踊りを楽しみながら食事ができるようしつらえたのです。しかし、世の無常を敏感に観じていた太子は、ますます憂(うれ)いの心を強くするのでした。

 ある日、思いあまった太子は、父王に見つからないよう四方の門から外出し、初めて城下の人々の生活を目にしました。一つ目の門から出た時には、腰が曲がり足も弱った老人に出会い、二つ目の門から出た時には、重病で苦しみ横たわっている人に出会い、三つ目の門から出た時には、悲しみにくれて涙を流しながら死人を運ぶ人々に出会いました。

 老人・病人・死人……。どれもこれも、太子が初めて出会う人々ばかりでした。それというのも、父王は息子がこれ以上よけいな悩みを増やさないようにと、若くて健康な者だけをまわりにつかせていたからです。

 そして、太子が四つ目の門から出た時に出会ったのが出家者でした。世俗の悩みから解放された、その迷いの無い姿に感動した太子は、ついに身分を捨てて出家し、真理を求め旅立ったのです。

 やがて悟りを開き仏陀(ぶつだ)となった太子は、お釈迦さまと呼ばれるようになり、法によって大勢の人々を導かれました。

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