皆さんは転換社債(てんかんしゃさい)というものをご存知だろうか?
「バブル経済の崩壊」という言葉があちこちのメディアで踊っていた頃、ある証券会社から「転換社債を買いませんか?」との電話があった。それを買って一ヶ月後に売ると、銀行預金の一年分の利息と同じ利益を得ることができるという、まさに「十二倍お得な商品」というわけだ。
以下は、証券会社の方と私のやり取りの概略である。
証券会社(以下、証)「大変お得な商品です。是非お買い求め下さい」
私 「あなたは、毎日三度ご飯を頂けることが幸せだと思いますか?」
証「はい、思います」
私「そうすると、預金だとか貯金だとかいうものは、幸せの余分ということになりますね」
証「まぁ、そういうことになりますかね」
私「その余分に対する、そのまた利息など、どうでもいいじゃないですか」
証「でも、お得ですよ」
私「死ぬ時にお金を持っていけないことは、誰もが知っていますよね」
証「そうですね」
私「私は、それをほんの少し実践してみたいだけなんです」
証「………」
さて、今の日本の不景気について、皆さんならどうお感じになるでしょうか。
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