lotus column 二十一世紀には…… by Gigaku
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 学生時代に「はたして二十一世紀を見ることができるだろうか?」「どんな世の中になっているだろう?」などと考えたことがある。そして、輝くばかりの夢に満ちていた二十一世紀は、想像とは大きく異なる現実となって到来し、はや五年目を迎える。

 二十世紀は戦争の世紀であったといわれる。1904年の日露戦争、十年後の第一次世界大戦、満州事変、そして第二次世界大戦と続いた。敗戦にともない日本は戦争放棄を宣言し、以来六十年近く、軍隊を持たず戦争も起こさないという国家社会が保たれている。しかし、二十一世紀になった今でも、国外では争いが絶えない。そればかりか、アメリカの同盟国である日本は、その争いに対し不適切に関与せざるを得なくなった。

 また、いくら戦争を放棄したとしても、天災から逃れることはできない。昨年起こった地震や風水害によってこうむった被害の凄まじさは、今さら語るまでもないだろう。

「世の中の人々がみな正しい仏法に背き、悪法に帰依(きえ)しているから災いは起こる」

 日蓮聖人のお言葉は、現代人にとって「非科学的」「荒唐無稽(こうとうむけい)」と映るかもしれない。しかし、人の心が他人の心や行動、そして動植物や大地とも深く関連し、互いに影響を及ぼし合っているという考え方は、まさしく仏教の中核をなす思想である。

 みなが正しい思想に学び、尊い精神を持たなければ、本当の文明は何世紀になっても開花しないだろう。

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