lotus column 四無量心 by Ryuko
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 以前にも書いたが、病による入院中につい愚痴をこぼし、看護士さんに「あなたお坊さんでしょう。人の苦を受け取ってあげていると思えば楽になるよ」と諭されたことがある。諭す身でありながら恥ずかしいことだが、それ以来、仏教で説く「四無量心」を強く心がけるようになった。

 その一つ目は「慈」で、相手に対し慈しみの心で楽を与えたいと願うこと。二つ目は「悲」で、相手の苦を自らのことと悲しみ、苦から離れられるよう願うこと。三つ目は「喜」で、相手が楽を得て苦から離れるのを喜ぶこと。四つ目は「捨」で、生きとし生けるものに対する差別を捨て、すべてが平等であると心得ること。

 これらを想うと、病床にあっても自分の心の中に明かりが見えてきた。人と喜びを一つにすれば嫉妬を滅し、平等観は貪(むさぼ)りを滅する。そして無償の「慈悲」と交わり、怒りを滅することができる。

 病と看護士さんの一言が、仏の道に戻してくれた。

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