lotus column 大不況 by Seikei
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 昨年の十月以降、アメリカを震源地とした大不況が全世界を覆った。日本も例外なく影響を受け、厳しい状況が国民生活を直撃している。その原因といえば、何といっても強欲で極端な金儲け主義の暴走だろう。

 特にアメリカでは、何の裏付けもないものにまで投資が続けられ、自由放任が行き着くところまで行って、ついに経済は破綻。全世界がその悪影響をもろに受けているという、大変憂慮すべき状態だ。

 その打開策を真に求めようとすれば、人々の意識を根本的に変えねばならない。具体的には、資本の論理と称して一部分の人々の利益を優先するのではなく、全体の利益を追求していく。もっと言えば、自分たちだけの幸福ではなく、他者の幸福を第一にした行動が求められる。

 お釈迦さまも、皆が「人の幸福を自分のことのように喜ぶ」という慈悲の心をもつことで、初めて安心に満ちた世界が実現するとおっしゃった。その指針となるのが、日蓮聖人が生涯一貫して主張された「立正安国」の精神だ。

 人の欲望はより多くの利益を求め、ついには自分自身を破壊してしまう。一方「立正安国」とは、恩を知り、恩に報いるため他人を利益(りやく)する生き方だ。言い換えれば、誰もが心の奥底で強く求めている「本当の生き方」に、誰もが気づくという利益を得ることである。

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