lotus column |遺品整理屋 by Eishu
what's new

 先日、ある報道番組で、遺品整理屋の仕事が取り上げられていた。増える独居老人や孤独死は社会問題化しており、特に今夏は猛暑による熱中症で孤独死された方も多かったと聞く。

 遺族から依頼があると、作業員は二人くらいで故人の住居に入り、初めに合掌をしてから丁寧に作業をしていた。遺品から古いアルバムや思わぬものが出てきて、生前の生活を想像することもあるだろう。

 その映像を観ていて、思わず自分に置き換えてしまった。もし自分がいま、事故などで急死したらどうなるだろうか。例えば仕事関係の大切な書類等は、自分以外の人も見つけられるようにしておかねばならない。家族にも伝えておくべきことがある。

 日蓮聖人も「されば先(まず)臨終のことを習ふて後に他事を習ふべし」とおっしゃっている。人の寿命は無常であって、賢い人もそうでない人も、また老人も若い人でも、いつ死を迎えるかは定めのないこと。だからこそ、まず臨終の事をよくわきまえて、その後に他の事を考えるべきとご教示されている。

 この世に生を受けたその時から、誰しも一瞬一瞬が臨終なのだ。常日頃の身辺整理も大切だが、生き様が死に様に現れることを知り、いかに今を生きるかを考えねばならない。

what's newdiscourseseasontalesideadownloadlinkmyoabout "myo"site mapNOEC

HOME

Since 1999, Nichiren-shu Osaka Enlightenment Center. All teachings are opening up.