コンビニでレジの順番を待っていると、レジで支払いをしようとする客と店員との会話が聞こえた。
「お客様、失礼いたしました。この商品は消費期限を過ぎておりますので、お売りすることができません。別の商品をお選び頂けますでしょうか?」
客と店員のやり取りの続きを聞いていると、それはたった一〇分、消費期限を過ぎてしまった弁当なのだとか。「一〇分くらい良いじゃないか」と言う客に対して、店員は「申し訳ないが店のルールなので」と謝っていた。
家に戻って調べてみると、消費期限を過ぎた弁当は、店員や店のオーナーが食べる場合もあるが、多くは廃棄されるとのことだった。筆者には直接関係のない出来事ではあったが、何となく心にわだかまりが残った。
このことでお檀家さんと話していた時「人間には舌と鼻という、親からもらった立派なセンサーがあるのだから、考えようによっては消費期限は大きなお世話では」との結論に達した。
政務活動費の不正受給から幼い我が子の殺害、振り込め詐欺等、世の中は悪くなる一方のように思われるが、私はいつも「食べ物を平気で捨てる世の中が、良くなるはずはない」と独り嘆き、憤慨している。
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