自在生活ノススメ |モラル by Shouki

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 数年前、テレビのニュース番組で、近頃の若者のモラル(道徳)低下についてちょっとした特集が組まれ、東京のある一流有名大学の様子が放映されていました。

 私はその映像を見てとても驚きました。その大学のキャンパスには、ゴミ箱が有るにも関わらず、そこらじゅうにタバコの吸い殻(がら)やゴミが散乱しているのです。

 そしてさらに驚いたのは、授業風景の映像を見た時です。ある女子学生は鏡を出してお化粧直し、またある学生はパンやお菓子を食べ、そしてまたある学生は携帯電話で会話中等々、自分たちのやりたい放題。私の描いていたその大学に対するイメージが、音を立てて崩れていきました。

 そのあと番組は、何人かの学生に「モラルについてどう思うか」をインタビューしました。すると「モラル?何ですかそれ」「モラルなんてダサイ!そんなものない方がアウトローで格好いい、モラルなんていらない」等、やはりため息が出るような答えばかりが返ってきました。もちろん、テレビの特集番組ということもあり、このような学生ばかりを映し出しているのはわかりますが……。

 モラルとは、簡単に言うと「人の踏み行うべき道」であり、ある社会での行為の善悪を判断する基準とされています。きっとこの学生たちも、最初は悪いこととは分かりながら「こんなことしてもいいかな〜、でも誰々さんもしてるし、まぁいいか」と、だんだんエスカレートしていったのでしょう。

 モラルというと何か難しく聞こえますが、【郷にいれば郷に従え】とのことわざがあるように、私たちはその場(社会)に適した行動を取るべきだということです。例えば一般社会には一般社会のルール(規則)、学校には学校のルール、スポーツにはスポーツのルールなどがあるように。

 しかし残念なことに、これを守れない若者が増えているようです。その大きな原因は、やはり家庭での「親のしつけ」にあるのではないでしょうか。

 近年は核家族化が進み、さらに少子化傾向にあるため、一人っ子が増えて「かわいい、かわいい」と甘やかされ育てられているのでしょうか。よく公共の場などで見かけるのは、自分の子供が他人の迷惑になることをしていても、知らん顔をしている親。これはもってのほかです。

 最近は少年少女の犯罪が低年齢化し、さらに凶悪化していて、少年法等いろいろと問題になっていますが、そういった子供たちを作りあげたのは親である大人たちなのです。よく「近頃の若いやつは何をするかわからん。全然なっていない」等とぼやかれますが、その前に各家庭できちんとモラルを教育することが必要だと思います。

 私たちお坊さんの青年会では、毎年夏休みになると「見つめよう仏の心」と題して、小学三年生以上を対象とした『サマーセミナー』を行っており、そこで子供たちに次の「日常の五心」を覚えて頂いています。

 「はい」という素直な心
 「すみません」という反省の心
 「おかげさま」という謙虚な心
 「私がします」という奉仕の心
 「ありがとう」という感謝の心

 しかし、まずは大人こそがこの五つを自ら心がけ、子供たちや若者たちに伝え教えることが大切です。そうして日々生活していけば、きっと素晴らしい家庭になるに違いありません。

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