lotus column |バックナンバー
01 第三の眼 Chijo  私は歳をとることを考えると、恐ろしくて仕方がない時があります。それはなにも老後の保証を心配しているのではなく、ただこの国の未来を思うに、あまりに深い絶望感を拭(ぬぐ)いきれないからです。
02 漢字はなくなるのか?

Nichikame

「超」という漢字が流行して久しい。今では「チョー」という言葉のみ先走りしている。高校生がよく「あの先生、チョーエッチやでー」と使っている。その文字より発音の方がすぐに広まっていくのである。
03 紙芝居

Shougyo

 街角で紙芝居屋のおじさんの姿を見なくなって、もう随分永いような気がする。短く見積もっても、姿を見かけなくなって二十五年以上は経っているように思われる。薄い煎餅(せんべい)の上に乗せた酢昆布や…
04 ノンビリを考えませんか?

 木枯らしが吹く寒い冬、暖かい部屋でこたつに入り、ノンビリとミカンでも食べながら(中には昼間からアツカンで一杯)過ごす一日。日頃は頑張って働いているんだから、このようにノンビリ出来る余裕のある日があっても…
05 経済危機とは言うけれど

大西 宏

 ビジネス書では「危機」というタイトルをつけると売れるそうです。特に悲観的な内容でなくとも、編集者がタイトルに「危機」という言葉をつけさせるといいます。週刊誌も、日本が危ないといった過激な記事を書くと売れる。
06 ブームは予言する

Ufo

 この頃は、少し静かになりましたが、超能力者といわれる人たちが、マスコミをにぎわせたことがありました。その超能力の中身はいろいろでしたが、つまるところは「自然科学では解決できない」または…
07 日蓮聖人の頃のうわさ

河村 恵亮

  文字化された言葉は、大量の情報を不特定多数の人々に伝える。しかし書かれた言葉は、それを語る者があらかじめ姿を消してしまう。
 七月二十四日の毎日新聞「女の気持ち」の欄に、四十五歳の女性の詩が掲載されていた。
08 侃々諤々と喧々囂々

藤村 恵容

 ある放送局の、野球中継でのアナウンサー。
「さぁ、ここで一発、さきほどの汚名ばんかい(挽回)なるか……」
 何の違和感もなく聞いている「汚名挽回」ということばは…
09 我が世の春はもう来てる

Ufo

 老齢化とか少子化とか言われながら、この春も大勢の若者が社会ヘ巣立ってゆく。経済的には、非常に厳しいさなかであり、彼らにとっても一頃のように前途洋々とはいかないだろう。就職するにも…
10 文箱の中の古典 福島 秀晃  一枚の葉書に、手紙を整理する手が止まった。大学の恩師からの礼状である。丁重で行き届いた、丸い字で書かれたその文章には人柄がにじみでている。
 なんとなく嬉しくなって…
11 子殺し

Ufo

 暗澹(あんたん)とした気持ちになる。保険金目当てに、我が子を殺した母親がいるそうな。
 いつのころからか、コインロッカーの中に捨てられる子や…
12 ボランティアについて 1

Ufo

 もう十年以上にもなるだろうか、ボランティアという言葉がちらほら目に付くようになった。が、それほど耳になじんでいたわけではない。急速に広まったのは、何と言っても阪神大震災からのことである。
13 ボランティアについて 2

Ufo

「喜捨(きしゃ)」と「布施(ふせ)」だけでなく、キリスト教と大乗仏教には似たところがたくさんある。これら共通点は、人間が社会生活をできるだけスムーズにしようとする時に、必要なことである場合が多い。
14 ボランティアについて 3

Ufo

 さてこの「布施(ふせ)」あるいは「ボランティア」の中でも、言葉は悪いかもしれないが最も「原始的」とも言える経済的側面、つまり「物を分け与える」ことに限ってみても、事はなかなか複雑である。原始的と書いたのは…
15 ボランティアについて 4

Ufo

 学問や芸術・スポーツなどが「他人より上でいたいという欲望」だけで成り立っていると考えると、ことを誤る。「見知らぬもの、得体の知れないものに名前をつけて、理解しやすいようにしたい」とか…
16 ボランティアについて 5 Ufo  人間のさまざまな活動の裏には、良くも悪くも非常に複雑な心の働きがあるため、その関係をすべてを説明しつくして書くことはできない。それほど我々の心は複雑に、微妙に、動き、働くものだ。
17 ボランティアについて 6 Ufo  ボランティアについて書くはずが、人の心の働きの複雑さについてばかり書いてきた。つまりは前置きが長くなってしまったということである。
 なぜか?ボランティア活動は立派なことと…
18 How to 気楽生活 Shougyo  私が修行させていただいているお寺の、本堂と庫裡(くり)が改築される折りのこと。工事が始まり、仮住まいのマンションへと引っ越しの準備をしていると、三十年ほど前に買った一枚のレコードが見つかった。
19 伝統と改革 Takochan  Tradition〈トラディション=伝統・伝承・しきたり・言い伝え〉。どこかいにしえの香りただようこの言葉が、私は好きです。
 重厚でいて温かみがあり、そして、時代に迎合するような浮薄(ふはく)な感じがなく…

20 学問ノススメ Taiko  最近、我が家の四歳になる子供が、ひらがなを覚え始めた。もちろん幼稚園で習ってくるのだが、私の場合は小学校に入学してから習ったような気がする。それを思うと、ずいぶんと早くに教えるものだと感心してしまう。

21 花より学ぶ

Kuririn

 私が生まれ育った田舎のお寺の裏庭には、大きな池があった。見るからに瓢箪(ひょうたん)のような形をした池で、周りには四季折々の花々が咲きほころび、季節ごとの香りを漂(ただよ)わせていた。

22 もう少しがちょうど良い Ryue  私はここ二〜三年、冬になると決まって体調を崩していた。まわりからは「三十歳代から四十歳代へと移る時の体の変化ですよ」と言われ、なんとなく納得していた。
 当時のことを考えてみると…

23 常識くらべ Chishu  コンビニエンスストアの本棚に「ふるさと自慢・オモシロなんでも日本一」という本が、他の文庫本やマンガ本などと共に鎮座(ちんざ)ましましていた。日本一大空に近い道路、日本一のギョウザの町、日本一熱い温泉…

24  夢  Taiko  あなたは寝ているときに夢を見ますか?
 私は結構見るほうだと思います。私の夢は現実的なものもあれば、およそ非現実的なものもあります。今日の延長を夢の中で演じてみたり、過ぎ去った遠い出来事の中に…

25 いただきます Ryusho  以前『これができたら百万円』というテレビ番組があった。その中には「百日間、家族全員で午後七時に『いただきます』ができたら百万円もらえる」というコーナーがあり、親子四人がそれぞれ百万円に向かって奮闘していた。

26 モラル Shouki  数年前、テレビのニュース番組で、近頃の若者のモラル(道徳)低下についてちょっとした特集が組まれ、東京のある一流有名大学の様子が放映されていました。
 私はその映像を見てとても驚きました。

27 娘のふり見て我がふり直せ Kanko  早いもので、娘が誕生してから二年の月日が経ちます。こと子供の成長は日に日に目を見張るものがあり、うかうかしていると見過ごしてしまいそうです。ついこの間まではハイハイしていたのに、今では境内(けいだい)を…

28 やわらか頭 Taiko  「こおりどうふ」ってご存知ですか?豆腐を凍結・乾燥させた食品のことで、凝(こご)り豆腐・凍(し)み豆腐、あるいは紀州(和歌山)の高野山で作り始めたとして「高野豆腐」とも呼ばれていますね。

29 魂にパンカイ Shojoji  皆さんは「パンカイ」って、何の事だか分かりますか?
 (1) パンを買いなさい。
 (2) パンかな?
 どちらも違います。実は、二歳になった…

30 遊んで暮らそう Chijo  みなさん、最近遊んでますか?え〜、私はいつも遊ぶようにしています。正直言うと、まだまだ遊び足りませんが……。
 どんな仕事でも遊び半分で取り組んでいると、大抵の場合は非難されるか怒られますね。

31 見方を変えて

Dozaemon

 普段私たちが本や新聞を読む時、逆さにして読む人はいませんね。ひょっとして中には「逆さにした方が読みやすい」なんて言う人がいるかも知れませんが、私は出会ったことがありません(笑)。今この文章をお読みのあなたも…

32 感応の時間 Kaijo  自慢ではないけれど、字はキレイではない。特に硬筆はひどく、他人にお見せすることなどできない。宅急便の送り状や、何かの窓口で申込書を書くときなど、どうもコソコソしてしまう。子供みたいな字を書くと…

33 時間よ止まれ Dozaemon  幸せを感じた時や、充足感に包まれた時など「ずーっとこのままだったらいいのになあ」なんて思ったことはありませんか?逆に、今に満足していない時や、自分は不幸だと感じている時など「あの頃に戻れたらなあ」と…

34 あふれる情報 Shoudo  「通販」とはご存知の通り「通信販売」のことですが、皆さん、利用されたことはありますか?
 雑誌やテレビ、果てはインターネットまで、様々なメディアを通じて色々な商品が…

35 都合のいい因縁 Eishu 「この前、通りがかりの人に因縁をつけられてねぇ」
「大変でしたね。それはまた因縁めいた話ですな」
 これは、とある居酒屋での中年男性の会話です。

36 群衆の中の自分 Shoudo  四年前の六月、日本には大きな熱気が渦巻いていました。サッカーワールドカップ。国中はまさに、それ一色だったといっても過言ではないでしょう。にわかサッカーファンも含めた多くのサポーターが街中にあふれ返り…

37 心のコントロール Bunkyo  私たち日本人は戦後の高度成長期を経て新しい世紀を迎え、多くの技術と豊かさを手に入れました。しかし、物質的に恵まれ豊かな環境で生きているにも関わらず、昨今は自殺者が絶えません。

38 アメフト的人生 Yusho  毎年1月3日、東京ドームでアメリカンフットボール日本一を決める「ライスボウル」が開催されます。このライスボウルは、学生日本一を決める「甲子園ボウル」の覇者と、社会人実業団・クラブチーム日本一を決める…

39 レッテルをはがして Dozaemon  日に日に寒さの増す毎日ですが、こうなると太陽のまぶしい夏を懐かしく感じますネェ。人々は薄着になって開放的になり、山々は緑でおおわれ、田んぼの稲も日に日に生長していく季節。

40 すさまじき男 Shume  私は山寺に育ち、幼い頃より自然にお題目を唱え太鼓を叩いていました。当たり前のように法華経は目の前にありましたが、その深い意味を知ることはありませんでした。
 中学生の時に、紀野一義先生の…

41 ちょっと考える

Shouki

 近年、世界的なペットブームが続いています。犬や猫はもちろん、爬虫類やビックリするような動物までペットとして飼われているようですが、日本では最近特に小型犬がはやっているようです。

42 迷信!? Kouryu  道理に合わない言い伝えなどを頑固に信じること。現代人の理性的判断から見て不合理と考えられるもの。これを「迷信」という。
 例えば「夜に爪を切ると親の死に目にあえない」「夜に新しい履き物を履かない」…

43 サウイフモノニ
ワタシハナリタイ
Taijo  現代の若者たち、特に恋愛や結婚の相手を求める人に対して「あなたの理想のお相手は?」「自分はどのような人物でありたいですか?」というインタビューの場面では、共通した答えが多いことに気付く。

44 いつでもそばにいるから Chijo 「宗教って恐いですね」
 そんな言葉を、比較的若い世代の人から聞かされることがある。なるほど、その反社会性から大量殺人という罪を犯した新興教団や、連日のように報道されるアラブ諸国での戦争の…

45 笑顔のちから Kigyo  最近、新聞やニュース等で、子供への虐待に関する記事がとても多いことに気づきます。親以外に助けを求めることのできない子供への暴力は、絶対に許してはいけません。
 また、虐待まではいかないにしても…

46 幸いの花 Eigyo  日本人の平均寿命は、八十一・九歳、もちろん世界一の長寿国です。しかも六十五歳以上の人口が全体の五分の一以上だとか。
 また、ある小学生たちに「何歳から老人だと思いますか?」という質問をしたところ…

47  命  Houjun  私たちには、普段から動物と接する機会が多くあります。身近なところでは、犬や猫・小鳥などを飼っている方が多いと思いますが、中には爬虫類などを飼われている方もいるのではないでしょうか。

48 あきらめて自由に生きる Eyu  「自在生活」。このテーマとなっている言葉。自在とは「心のまま、思いのまま」という意味。つまり、自由な生活ということです。
 自由といえば、私たちも日常でよく使う言葉です。例えば、自由時間・自由自在…

49 自在な運転 Eishu  あれから四年以上が過ぎました。多くの方が犠牲になったJR福知山線脱線事故は、本当に悲惨なものでした。あのような悲劇は、もう二度と起こしてはなりません。
 先日、私の友人で某バス会社の…

50 原因と結果 Bunkyo  現代のような情報社会では、インターネットやテレビによる報道、雑誌等による様々な情報が、私たちの脳にインプット(記憶)されていく。生活していく上で便利な情報や、ためになる情報もあれば…

51 幸せの芽

Seigen

 同じ人生を送るなら、幸せに生きたいとは誰もが思うことでしょう。では、どうすればそれが実現できるのでしょうか?
 もっとも、幸せの基準はあいまいですし、境遇も人によって異なるため…

52 いただきますノススメ Shinryo  今年も大阪市日蓮宗青年会主催のサマーセミナー(子供たちの修養道場)に行きました。私は子供たちの引率の立場で、たくさんの子供達とふれ合うことで、いろいろなことを学ぶことができ、また考えさせられることもありました。

53 心の日本刀 Ryusei  世界には、西洋の騎士が持つ洋刀や中国に古くから伝わる青龍刀、中東あたりで使用されていたサーベル等、様々な刀剣があります。そして、中でも特に切れ味が鋭いと言われているのが日本刀です。

54 漁師の山登り Gentai  みなさん。漁師さんが山に木を植えていることをご存知ですか?宮城県の気仙沼でカキの養殖業を営む漁師さんは、室根山に登り木の苗を植えています。海の上で仕事をする漁師さんが、なぜ山で木を植えるのでしょうか?

55 蓮華のたとえ Egen  皆様はお寺で、仏前にお飾りする花として蓮華がよく用いられていることにお気づきでしょうか。
 蓮華は古来インドで非常に尊重された花で、今日でも多くの仏教寺院で生花が…

56 継続は力なり Kakuryu  皆さんは、ダイエットを決意されたことがありますか?
 少し前ぐらいから、心筋梗塞や脳卒中など生活習慣病の引き金になると言われる「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」と…

57 悔いのない一日 Shoudo  二〇〇七年九月二十七日、ミャンマーの最大都市・ヤンゴンで、反政府デモを取材していたカメラマンの長井健司さんが、治安部隊兵士の銃弾を受けて亡くなられた。
 彼は正義感にあふれた方だったようで…

58 勝負に勝つ秘訣 Taijo  「勝利の方程式」「人生の勝利者」「〜必勝法」「〜に負けない方法」等、本屋に行きますとこの様な見出しの本がたくさん並んでいます。
 私はかなりの負けず嫌いです。ですから…

59 親の背中 Shouken  先日、私が体験した出来事です。前から歩いてきた男性と、母親と話をしながら一緒に歩く小学生とがぶつかりました。親子連れの方は、真横に並んでお互いの顔を見ながら歩いていたので、そちらに非があるのは歴然でした。

60 年 輪 Keiju  先日、ある保険会社に勤務する方に、日本人の平均寿命について話を聞く機会がありました。二○○六年の平均寿命は男性が七十九歳、女性が八十五歳だったそうです。この数字を聞くと、若くして亡くなられた方がいれば…

61 自分自身を変えるために

Bunshun

 ある日、夕方のニュース番組で一冊の本が特集として取り上げられていました。それは、水野敬也著の『夢をかなえるゾウ』という本でした。
 この本を買い求めた大半は若者を中心とした年代で…

62 想像力と伝える言葉 Kigyo  子供の想像力といえば、まず思い浮かぶのは、夢一杯の不思議な話や突拍子もない発想。毎日子供と接していると、私ではとうてい思いつかない無邪気な物語を話す姿に目を細め、時には懐かしく感じながらも…

 

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