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 私たち日本人は戦後の高度成長期を経て新しい世紀を迎え、多くの技術と豊かさを手に入れました。しかし、物質的に恵まれ豊かな環境で生きているにも関わらず、昨今は自殺者が絶えません。

 ここ数年の自殺者の総数は三万人以上、特に男性の自殺者は女性に対し約二倍。現在の不況による影響を、数字が如実に物語っています。

 人間は大変正直な生き物です。したい事ができない、食べたい物が食べられない。こんな時に体はストレスを感じ、何らかのシグナルを出します。そのシグナルに気付かなかったり、気が付いていても我慢してしまうと、頭ではうまくやり過ごしたつもりでも、心が消化不良を起こしてしまうのです。

 自殺者の大半は心の消化不良をためすぎ、体と心のバランスをとることができず鬱(うつ)状態になっています。ならばやりたい事をやり、食べたい物だけを食べれば良いのかというと、現実的には無理があるでしょう。会社という組織の中で自分勝手に振舞えば会社はうまく機能しませんし、食べたい物ばかり食べていては健康を害する恐れもあります。

 ではどうすれが良いのか?答えは「いいかげん」に生きること、「適当」に生きることです。

 鬱になる人の大半は、几帳面であったり義務感が強かったり、完全主義な人。要するに頑張り屋さんです。そんな人は、自分の思い通りに事を進めたいため、一所懸命がんばります。しかしその思いとは裏腹に事が流れてしまうとストレスが生じ、心の消化不良が限界に達すれば、最悪の場合は自殺に至ります。

 ですから「いいかげん」「適当」に生きることが良いわけですが、そう言うと聞こえが悪いかもしれません。しかしその本当の意味は「良い加減」「適度」に生きることなのです。

 几帳面であったり義務感が強いこと、また完全主義が悪いというわけではありません。現時点でのまわりの状況や自分の能力などを見つめ直し、いま思い通りにならなくても「また今度」と思える心のゆとりが必要です。

 私などいつも「お前はいいかげんな奴だな〜」といわれます。ちょっとムッときますが、それくらいが良いのかも知れません。だって、こんな人間がまず自殺なんて考えられませんから!

 ある心理学の先生が「生き抜くために息を抜く」とおっしゃっていました。まずは、より良い明日が迎えられるよう「いいかげん」に生きましょう。そして「自分はこの世に必要だったからこそ生まれてきた」ことを信じ、この世で果たすべき役割を求め続けることが大切なのです。


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