のほほん評判記 |日蓮 by Kuma

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のほほん評判記

image 著者/山岡荘八
発行/講談社
価格/602円(税別)

 何気なく買った一冊の本を何気なく読み始めて、ついつい読み入ってしまったという経験は皆様にもおありだと思う。

 夕方、見るとはなしにのぞいた本屋の歴史人物コーナー。徳川家康・織田信長・豊臣秀吉などの戦国武将や、幕末に活躍した勝海舟・高杉晋作などの名前が多く目に付く。そんな中で宗教者だと空海・最澄・法然・親鸞・道元は見かけるが、「日蓮」の文字はなかなか見つからない。コーナーづたいに目を追っていくと、ふと目に入ったのがこの1冊だ。

 中を見ることもなく購入し、家路につく。夜、購入した本を開く。「歴史小説か……そのうち眠くなるだろう」などと思いながら読み始めると、それどころか「先を読みたい」という気持ちが強くなって自然にページが進み、気が付くと夜中の2時をまわっていた。知らず知らずの内に魅了され、「このまま映画やテレビで放映したら、どんなに良いだろう」と読む者を話の中に入らしめてしまう、そんな本だ。

 著者の山岡荘八といえば、あのT家康ブームUを巻き起こした『徳川家康』をはじめ、『源頼朝』『毛利元就』等の歴史文庫全100巻がある。そのほとんどが武将だ。そんな中、ややもすれば神聖化されがちな一宗派の祖師を、より人間味を加え書き上げている。

 物語は、清澄入山直前から松葉ケ谷御草庵焼き討ちまでの半生ではあるが、平成14年(2002)の立教開宗750年を迎えるに当たり、「立正安国は法華経にあり!」という日蓮聖人のお考えの、一分を垣間見るのに良いと思う。

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