UFO通信 |ちょっと怪ッ体(ケッタイ)やな、健康ブーム by Ufo

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 そもそも肺の細胞がタバコの煙によって癌化するという直接証拠はあるのかどうか、生体実験は無理だろうから、せめて培養細胞で実験する必要はあるだろう。何故こうまでこだわるかというと、非喫煙者にも肺癌患者がいることの説明がなっていないからである。「普通の思考力」の持主なら、一応両者が共通して肺に入れる物質(即ちタバコの煙以外の物質)を疑うところを、副流煙(タバコの火から直接空気中に立昇る煙)が原因だと言い、それでは濃度・総量の点で統計の数字の説明がつかないとなると、副流煙の方が毒性が強いと言い出す始末、「アホも休み休みにせェ」と言いたくなる。

 喫煙者の肺の中がタール分等で真っ黒になっており、一方非喫煙者の肺は美しいピンク色であることを見せ、いかにもタール分が肺癌の原因物質であるかのように言ったのは一体誰なのか。一旦言い出したことを撤回するのに非常な勇気が要ることを認めるにしても、更に、自然科学に於ける因果論が、ある現象の原因を単一のものにしたがる傾向があることを認めるにしても、これでは杜撰(ずさん)としか言いようがない。

 健康増進で言えば、食物繊維(しょくもつせんい)については、まことに「アホラシ!」としか言いようがない。繊維分は人間には消化吸収できない、即ち栄養分とはならないからと蛇蝎(だかつ)の如くに嫌っていた栄養学者達の勧めに乗って、態々高い金をかけて動物性蛋白質と脂肪分を増し続け、態々高い金をかけて品種改良等により繊維分の少ない野菜を食べるようになった我々は、ごく普通に昔ながらの野菜を食べておれば済むものを、態々高い金をかけて飲料として繊維分を摂らなければならない羽目に陥っている。どうやらこの辺に経済的繁栄のタネの一つが隠されているようだ。

 何か言い出した奴の尻馬に乗って騒ぎ立てる愚を懲りずに繰り返すのが世の習い、更には進歩発展だと言う人もいそうだが、本物・偽物の区別もつかないようでは「愚」と言われても致し方あるまい。

 それよりも気になるのは、健康が心のありよう、気の持ち方、考え方の基本と、身体および外界の影響という二者・三者から成立ち、考えなければならぬ問題であるにもかかわらず、ほとんど内心が問題にされないことだ。漢方治療・漢方薬ブームにしたところで、西洋医学が症状の出ている部位にのみ注目し加療していたのを、他の部位にも注目し加療する違い程度で、患者の側にしてみれば、相変らず自らの内心は問題にされず、身体および外界に原因があるとされているように見える。それとも失われた魂を、身体を大事にし、健康維持に莫大な投資をすることで取り戻そうとする絶望的なあがきなのだろうか。

H1.7/23初出〉

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