UFO通信 |日本のスポーツなぜ弱い(2) by Ufo

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 前回の続きであるが、前回わかりにくい書き方をしてしまったところがあったので、お詫びするとともにもう一度書く。疲労に関する実験の手順と、その意外な結果についてである。

 A・B・Cの三グループに分けた被験者に、四十キロメートルの道のりを歩かせる。もちろん各々のグループの人数は一人や二人ではなく、体格・体力等についてもほぼ同等の者を選んである。

 Aグループは、できるだけ水を飲まない。

 Bグループは、好きなだけ水を飲んで良い。

 Cグループは、計算上必要なだけ(それまでの様々な研究の成果が盛り込まれている。)水を飲む。

 さて四十キロメートルを歩いた後の疲労度を測定した結果では、A・B・Cの順にひどかった、というものである。この結果を見て「やはり、好きなだけ水を飲むのは良くないではないか」と思った方は、早合点のそしりを甘んじて受けていただきたい。先に書いた「意外な結果」という言葉をお忘れだからだ。

 拙僧も実はこの実験結果を読んでびっくりしたので、これらの数値を覚えてしまったのであるが、BグループはCグループの三分の一程度しか水を飲めなかったのである。(裏返せば、Cグループはたいして飲みたくもない水を無理矢理飲まされつつ歩いたことになる。)

 ただ単に歩くだけの場合でさえ、必要なだけの水を飲むことが出来ないのであるから、短距離走などの試合時間が極く短い競技は別にして、球技等では練習中や試合中に充分飲めるとはとても思えない。「だからこそ水を飲まなくても耐えられるように鍛(きた)えておく必要がある」と言う方がおられるかもしれないが、練習中や試合中に少しでも多く水を飲む、というより水分を体内に摂取する工夫をする人間が現われたら、やはり勝てないのではないか。

 スポーツドリンクなるものがアメリカで工夫され、そのアメリカに日本が多くの球技で歯が立たないのも、こうした一面、すなわち非科学的・非合理的であることを良しとする面の影響が、むしろあるのではないだろうか。

 前号にも書いたが、スポーツ関係者のお好きな言葉に「根性」というのがある。もちろん根性なるものは、ないよりある方が良いに決まっている。しかし根性を鍛えるためだとはいえ、他のものを犠牲にして良いというはずはない。これまでのところ現実には「根性を鍛えるため」と称して、強くなるため、上手くなるための方策を随分犠牲にしてきたように思われる。

 例えば(一)疲労を無視しての長時間練習。(二)科学的、或いは合理的な練習法を採用しない。(三)競技を一種目に限らせる、等々。

 (一)はまことに効率の悪い方法である。頭も疲れ身体も疲れきっている状態では、成果が上がらないのも当たり前である。身体をある目的に相応(ふさわ)しく動かすには、動かす前に頭脳で意図しなければならない。(反射運動という例外はあるが)

 さて、その意図が無意識的になった状態を条件反射というのだろうが、条件反射として定着させるのに最も効率の良い方法や状態というのを、研究する必要があると思われる。条件反射は大脳が関係するのであるから、当然大脳が疲れている状態というのは望ましくないと思うが、いかがであろうか。

 薄暗くなったグラウンドでヨタヨタと球を追う選手を、監督やコーチがどなりつけているのを見ると、拙僧などは、サディストが公認で、公開で繰りひろげるイジメの狂宴としか思えないのである。それが証拠に、選手がクラブから脱会したいなどと言うと、監督やコーチのあの異常な程の慰留(いりゅう)の仕方がある。

 そう、サディストが最も恐れることは、イジメル対象がいなくなることなのである。これは又(三)の原因の一つかも知れぬ。

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