UFO通信 |この夏は、いつもと違う夏でした by Ufo

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 この夏は雨が多く、涼しくて、災害の多い夏であった。「棚経(たなぎょう)が比較的やりやくて良かった」と喜んでおれない程で、農作物の出来が悪く、地震やそれに伴う津波・台風・集中豪雨禍(か)等々、直接人命を損うような天災も多かった。特に米の作況は、江戸時代なら「大飢饉」と呼ばれる程に悪いようで、例外的な冷害というべきか。

 こうした天変地異は、孤(ひと)り日本だけでなく、ここ数年来世界各地で取りざたされている。それと関係があるのかないのか、政治的にも経済的にも変動が続いている。もちろんお祖師様なら「関係あり」と明言されるところであり、今回は少しくこのことを考えてみようと思う。

 「人心の荒廃が政治の荒廃を招く」というのは、「経済の荒廃を招く」というのと同じようにわかりやすい。「ある国の政府は、その国民の程度に応じたものでしかない」という公式が正しいと過去に何度か書いたが、又々同じことを強調しなければならない。

 金権体質やら談合体質やら、自民党を批判するのは簡単なことだが、実はそうした体質の持主を議員として国会や地方議会に行かせたのも、もっと言えば、そうした体質の持主しか立候補できないようにしたのも我々国民である。我々自身の中に、金権体質やら談合体質があることを銘記(めいき)しなければならない。

 「自分はそれらとまったく無縁である」とおっしゃる方が少なからずおられるようであるが、果たしてそうであろうか。その方々に問いたい。「理想と現実とは違う」とか「物事そう理想どおりには行かぬもの」などと、一度くらいお考えになったり口にされたことはなかったか?あるいはこうした言葉を聞かれた時、「それもよく分かりますが、それでも理想に向って一歩でも近づこうとするのが、あるべき姿勢というものではありませんか」とも言わずに、やり過ごしたことはなかったかと……。

 極端に過ぎるかも知れないが、そうしたことが一度でもあれば、それは消極的ではあれ、金権体質・談合体質を認めてしまうことになる。「自分にはそんなものは一切無い」と言ったところで結果は同じである。もっと言えば、「悪行は他人に任せて自分は善人を装う」という姿勢ともとれる。むしろ卑劣と言うべきではなかろうか。

 地元に大工事を引いてくれるから選ぶ、息子が世話になったから選ぶ、金品をもらったから選ぶ等々。いずれも目先の欲で選んでいる間は、国政・地方自治ともにロクな政治家は現われないし、育たない。そうした選び方をする人達に忠告するのも僧侶の役目かと思うのだが、「政治のことは政治家に任せておけば良い」「やりたい者にやらせておけば良い」等、いかにも世俗から離れた聖僧然としているとか、ひどいのになると、自ら世の風潮に乗ってしまっているのまでいる。

 内なる良からぬ体質を観ようともせず、観させるべく働きかけることもせず、まさかこの後に「沈香(じんこう)を焚(た)きもせず、屁(へ)をひりもせず」などと続くのではないでしょうね。

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