UFO通信 |キャッチアンドリリース(3) by Ufo

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 我々人間は他の動物に比べると、食べることのできるものが非常に多種類だ。雑食だから肉食・草食動物に比べれば当然なのだが、同じ雑食性の動物と比べても種類は圧倒的に多い。相手が生物であればなんでも、と思われるほどだ。何しろ、消化不能なセルロースでさえかなり大量に摂取している。だからこそ、これほどに個体数を増やせたのだろう。大型動物がたった一種類で六十億を超える個体数になったというのは、地球の生物の歴史をみても、かつて無かったことではないかと思われる。

 とは言っても、気候風土や文化によって、食物の種類に違いがあるのも事実である。海に住む魚を食べることなく一生を過ごす人もいれば、牛肉や豚肉を食べたことのない人もいるし、昆虫を食べる人たち食べない人たち、様々だ。日本などは南北に長く、北海道に住む人と南国九州の人とでは、食べるものに随分違いがある。現在では冷凍技術や輸送手段の進歩により、その違いはかなり少なくなってはいるが、お隣の中国になると、その違いは今でもかなりのものと思われる。

 オランダ人が淡水魚をまったく食べないのなら、オランダ人の言い分もまだ解らないでもないが、彼らも種類によっては食べるのであり、先の記事のポーランド人がオランダ人の食べない淡水魚を食べるのは、風土や文化の違いによるものであろう。よしんば「オランダ人が食べないようなブリームやロックバスなどの淡水魚」を保護する必要があるとしても、オランダ人はこれらの魚を「キャッチアンドリリース」しているのだから、その効果には疑問を感じざるを得ない。魚を虐待して得られるサディスティックな満足を邪魔するなということなのだろうか?

 「郷に入りては郷に従え」ということがある。このような考えは日本だけでなく他の国にもあるようで、英語でも似たような意味の諺(ことわざ)があるそうだ。言葉を初め生活習慣の異なる人達がやってきて、我が物顔に振舞うのを見るのは心地好いものではないかも知れない。この諺は元からいる人達のこのような感情をかんがみて、なるだけ摩擦を少なくしようという生活の知恵だろう。このことから考えると、ポーランド人たちの方にも少しは遠慮というものがあっても良いのではないか、と思う人もいるかもしれない。

 だがよく考えてみると、先の記事によれば、オランダ人たちのこの反応は、自分たちが住んでいる所に新たに入ってきたポーランド人たちに対して「お前たちの元の習慣を持ち込むな」と言っているに過ぎない。オランダ人たちのこの感情的な反応は当を得ていると言えるだろうか?

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