仏さまのこばなし |サンキッチャ by Kansho
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仏さまのこばなし

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ウッキ〜くん

妙ちゃん

グリトラクータ童話

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 昔々、病死した妊婦を火葬中に、おなかから生きた赤ん坊が発見されました。その子はうっかり棒で目をつかれてしまったため、サンキッチャ(目を棒で傷付けられた子)と名づけられました。

 やがて七歳になった彼は、自分の生い立ちを知ると「人々のために尽くそう」と出家してブッダの弟子となり、瞬時に阿羅漢(あらかん)という悟(さと)りの位に至ったのです。

 ある日、修行僧達が森で禅定(ぜんじょう)の行をしたいとブッダに願い出たところ、サンキッチャも同行させるよう言われました。修行僧達は「年少者は修行の妨げになります」と断りましたが、ブッダに「おまえ達こそ彼の妨げになるであろう」と言われ、やむなく共に森へ入ったのでした。

 森では五百人の盗賊(とうぞく)が待ち構えており、森の神への生贄(いけにえ)に、修行僧の一人を差し出せと迫りました。そこでサンキッチャはすかさず盗賊の前へ坐し、深い禅定に入ったのです。

 ところが盗賊の一人がいくら彼に切りかかろうとも傷一つ付けられず、刀は粉々に砕けてしまいます。これを見た盗賊の頭(かしら)は「心も持たない刀がこの少年僧の徳の高さを知っているのに、心を持つ私がそれに気付かなかったとは……」と深く懺悔(ざんげ)し、盗賊たちはすぐさまこの七歳の少年僧の弟子となったのです。

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