いつそば「我聞の章」 |バックナンバー
01 大いなるつながり

Shougyo

 そういえば、日本という国には「同じ釜の飯を食った」という言葉があるとか……。これは同じお釜で炊いた米を食べたというよりも、むしろ団結の堅さを示す言葉らしい。
 数年前、天候の不順から米不足になり…
02 量れない時間 Shougyo  私は時々こんなことを考える。時間とは、人間が勝手に決めたモノサシだ。しかし結構便利なモノサシなので、誰も疑問を持たずに使っているのだと……。地球がぐるりと一周回る時間を二十四で割ったから、一日は二十四時間。
03 壮大な開会式 Shougyo

 私の名は阿難(あなん)。私の心は、いつもあの時と同じように、尊きお師匠さまの心の世界を旅している。
 そして今、お師匠さまのいらっしゃった時代からおよそ三千年の時空を越えて…

04 人生の目標値 Shougyo

「昔の人は良いことを言った」
 こんな言葉をよく耳にするが、三千年前に生まれた私にとっては「未来の人は良いことを言う」とでも言えばよいか……。
 私の名は阿難(あなん)。

05 ただ一つの処方箋 Shougyo

 現状認識。
 企業の再構築、つまり世にいう「リストラ」はこの現状認識から始まり、構造不況にあえぐ多くの会社でよく耳にする言葉となった……。
 私の名は阿難(あなん)。

06 近くて遠い家 Shougyo

  そこに行けば、どんな夢もかなうというよ。
  誰もみな行きたがるが、遥かな世界。
 私と尊きお師匠さまの生きた時代から、三千年を隔(へだ)てた日本でのヒット曲、ゴダイゴの『ガンダーラ』だ。

07 平等な差別 Shougyo

 ある高校の放課後の校庭。一人の男子生徒が真剣な顔で女子生徒に交際を申し込んでいた。
「ボクと付き合ってくれる?」
「ボクのこと好き?嫌い?」
 困ったような顔をする女子生徒……。

08 成仏の保証 Shougyo

 悲しいことがあると開く皮の表紙
 卒業写真のあの人は優しい目をしてる
 この曲は、松任谷由実の名曲『卒業写真』の出だし部分。私の生きた時代から三千年の時間と数千キロの空間を隔てた日本で歌われたものだ。

09 遥かなる縁 Shougyo

 思いこんだら、試練の道を行くが男のど根性……。
 三十数年前、一世を風靡(ふうび)したスポーツ根性漫画『巨人の星』のアニメ主題歌は、あまりにも有名だろう。

10 約束の地 Shougyo  私の生まれた時代から今までの三千年間、天国という言葉の登場する歌がどれほど多く作られ、そして歌われてきたことか。キリスト教でいうこの理想世界が本当に有るのかどうかはともかく、一切の苦しみを離れ…

11 平等な資格

Shougyo

 制服の胸のボタンを
 下級生たちにねだられ
 もう二十年前ほど前になるだろうか、日本の斉藤由貴さんという歌手が「卒業」という曲で華々しくデビューしたのは……。

12 未来の約束 Shougyo

 尊き師であるお釈迦さまからの、私たちへの卒業証書、それは「成仏の約束」だった。しかし、お釈迦さまが亡くなったら、それ以後の仏教信者はもう卒業証書を頂くことができないのだろうか?

13 過去からの証明 Shougyo  遥か遥か遠い昔、一人の菩薩さまがある誓いを立てられた。それは「もし自分が悟りを開いたなら、未来に法華経が説かれる場所へ、宝塔に乗って時間も空間を越えてかけつけ、その教えが真実であることを証明しよう」という…

14 区別なき可能性 Shougyo

 私の名は阿難(あなん)。今日もお釈迦さまが説かれた光と風の世界を旅している。
「外面は菩薩のごとくにして、内面は夜叉(やしゃ)のごとし」
 尊きお師匠さまであるお釈迦さまは…

15 ただ無上の道を惜しむ Shougyo

 私の名は阿難(あなん)。今日もお釈迦さまが説かれた光と風の世界を旅している。
 あの時、お師匠さまのまわりには、法華経を自らが説くためにはどのような苦難にも耐えようという、勇気ある菩薩たちが大勢いた。

16 安らかに忍ぶ Shougyo

 君の行く道は果てしなく遠い。
 だのに、なぜ歯をくいしばり君は行くのか。
 そんなにしてまで。
 ひと昔前、日本の中学・高校の学園祭やキャンプファイヤーのフィナーレでは…

17 量り知れないもの Shougyo  一・十・百・千・万・億・兆・京。ここまでは、新聞の経済面でも目にする数字の位だろう。そして、京の次は垓(がい)・杼(じょ)・穣(じょう)・溝(こう)・澗(かん)・正(せい)・載(さい)・極(ごく)…

18 永遠の命 Shougyo

 仏さまにも色々なお名前がおありになる。私たちの尊きお師匠さまのお名前はお釈迦さま。その他の仏さまなら、例えば阿弥陀さまや薬師さま……。
 私の名は阿難(あなん)。今も…

19 無限の功徳 Shougyo  もし、あなたの子供が怪しげな宗教に入信したなら、あなたはどうするだろうか。「うちは代々◯◯宗だ」ととがめたとしても、子供から「○○宗というのは先祖供養の習慣みたいなもので、本当にその宗教を信じている訳では…

20 失われない功徳 Shougyo

 伝言ゲームを体験した人はいるだろうか。一人目が短い文章を覚え、次の人、次の人へと耳打ちで伝えていき、最後の人にどれくらい正確に伝わったかを競うというものだ。
 私の名は阿難(あなん)。今日も…

21 伝え続ける功徳

Shougyo

「ろ〜っこんしょ〜うじょ〜う。ろ〜っこんしょ〜う〜じょ〜う」
 日本全国の「霊場」と呼ばれる山には、そんな登山者のかけ声が響く。この言葉がなまって「どっこいしょ」という言葉が生まれたとか。

22 ひたすらの礼拝 Shougyo

 尊きお師匠さまと私が生きた時代から三千年。平成の日本で「楽天」と聞けば、ほとんどの人がプロ野球の球団のことだと思うだろう。
 私の名は阿難(あなん)。今日もお釈迦さまの織りなす光と風の世界を旅している。

23 妙薬を携えて Shougyo  生死無常(しょうじむじょう)。尊きお師匠さまのお示し下さった、最も基本的な教えだ。そして、私たちが使う言葉にも、この生死無常の考え方が当てはまる。例えば、昭和の日本では「成人病」という言葉が生まれ、それが今では「生活習慣病」と呼び名が変わったように……。

24 二千年分のシナリオ Shougyo

 暗い世相が続いている。
 尊きお師匠さまが定められた、人間が決して犯してはならない五つの罪。その中にも「父親を殺す」「母親を殺す」という二つの大罪が含まれているというのに……。

25 教えの中に生きる Shougyo

 男女の愛欲の世界には、プロポーズなるものがある。
「あなたは僕の人生にとって無くてはならない人です」
「僕の人生を賭けてあなたを幸福にしたいと…

26 菩薩の資格 Shougyo

 尊きお師匠さまの眉間(みけん)には、右回りに渦を巻いた白髪「白毫(びゃくごう)」がある。
 ある時、そこから光が放たれ、東の虚空にたくさんの仏さまの世界が浮かび上がった。

27 悲しみを観る力 Shougyo

 皆さんが「菩薩さま」と聞いて、一番に思い浮かべる方はどなただろう。やはり観音さま、正式には観世音菩薩さまのお名前を挙げる人が多いのではないだろうか。
 例えば、京都の清水寺や東京の浅草寺…

28 神々の誓い Shougyo

 日本では、正月を過ぎると新聞やテレビで「初詣参拝者ランキング」なるものが発表されるとか。関東では明治神宮や成田山不動尊、関西では伏見稲荷や八坂神社・住吉大社が例年上位に入るようだ。

29 時を超えた修行 Shougyo

 私の名は阿難(あなん)。今日もお釈迦さまの織りなす光と風の世界を旅している。今から約三千年前の、尊きお師匠さまと私が生きた時代から、さらに昔の話を思い出してみよう。
 あるところに四人の修行者がいた。

30 四つの心得 Shougyo  私の名は阿難(あなん)。お釈迦さまが織りなす光と風の世界の旅も、間もなく終わりを告げようとしている。そんな中、普賢菩薩さまが「もう一度この教えをひと言でお説き下さい」と願われた。尊きお師匠さまのお答えは…

31 儀式の終わり

Shougyo

 過去・現在・未来の三世にわたり、東西南北とその間を含めた八方、さらに上方・下方を加えた十方に仏さまはおられる。しかし、それらはみな分身(影)であり、すべての仏さまは永遠の寿命を保つ「久遠釈尊」という仏さま…

32 光と風の世界 Shougyo

「そらや愛やりんごや風 すべての勢力のたのしい根源 万象同帰のそのいみじい生物の名」
 私が生きた時代から二千八百年の後、日本の宮澤賢治という方が「妙法蓮華経」の世界をこのように表現された。

 

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