仏さまのこばなし |カッサバ三兄弟 by Kansho
話

仏さまのこばなし

いつそば「我聞の章」

やさしい法華経物語

ウッキ〜くん

妙ちゃん

グリトラクータ童話

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 マガダ国のウルヴェーラ地方では、ウルヴェーラ・カッサパという百二十歳を越える火の行者が、大きな勢力を誇っていました。そして彼にはナディーとガヤーという二人の弟がおり、彼らにはそれぞれ五百人・三百人・二百人という、計千人の弟子がいたのです。

 ある時そこを通りかかったお釈迦(しゃか)さまは、ウルヴェーラの聖火堂に泊めてもらいたいと頼みました。そして彼は「あの聖火堂には凶悪な毒竜が住んでいます。あなたの身に害がないよう願っております」と言い、お釈迦さまを招き入れたのです。しかし内心は、この名もない若造の力量を試すつもりでした。

 翌朝、ウルヴェーラは「きっとあの若い修行僧は、私の飼っている毒竜に殺されたにちがいない」と思い、聖火堂の扉を開けました。すると中でお釈迦さまは静かに足を組んで座っておられ、手に持った鉢(はち)の中には、魔力を失っておとなしくなった毒竜がうずくまっていたのです。

 これを見たウルヴェーラは大変驚き、ブッダの法力に畏敬(いけい)の念を持ちましが、自分のおごり高ぶった心をすぐに捨てることはできませんでした。しかしお釈迦さまの数々の法力を目の当たりにし、ついに自分の力がお釈迦さまに遠く及ばないことを悟(さと)ったのです。

 こうして二人の弟と千人の弟子たちは、共にお釈迦さまの弟子になったのでした。

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