仏さまのこばなし |月に昇ったウサギ by Eishu
話

仏さまのこばなし

いつそば「我聞の章」

やさしい法華経物語

ウッキ〜くん

妙ちゃん

グリトラクータ童話

image

 昔、インドに仲の良いウサギとキツネとサルがいて、こんな話し合いをしていました。

「私たちは、前世の行いが悪かったためこんな獣(けもの)の姿になっているのだ。今からでも善根(ぜんこん)を施して、何かの役に立とうではないか」

 すると、そこに一人の老人が現れ、長旅の疲れからか三匹の目の前で倒れこんでしまいました。それを見て、サルは木の実や果物を集め、キツネは魚を採ってきました。ところがウサギは何も持ってくることができず、思いあまったあげくに「せめて私の肉を召し上がってください」と言って、自ら火の中に飛び込み焼け死んでしまいました。

 これを見た老人は正体を現して帝釈天(たいしゃくてん)となり、三匹に対しこのように言いました。

「お前たちはとても感心な者たちだ。次の世には必ず立派な人間として生まれるようにしてやろう。特にウサギの心がけは立派だ。お前の黒こげの姿は、永久に月の中に置いてやることにしよう」

 こうして月の表面には、ウサギの姿をした黒い模様が残されるようになったそうです。

what's newdiscourseseasontalesideadownloadlinkmyoabout "myo"site mapNOEC

HOME

Since 1999, Nichiren-shu Osaka Enlightenment Center. All teachings are opening up.