ある都会の家族が、田舎から嫁を迎えることになりました。そして嫁を迎えに行く当日、突然この日取りについて親友の修行者に星占いを頼んだのです。
しかし、占う前に段取りをしていたことに修行者はプライドを傷つけられ、邪魔をしてやろうと日取りを延期するよう忠告しました。すると都会の家族は占いを信用し、その日は田舎に行くのをやめてしまったのです。
一方、準備をしていた田舎の家族は、いつまで待っても彼らが来ないので、娘の気持ちを考え、仕方なく彼女を他の家に嫁がせてしまいました。
翌日、都会の家族が「娘さんをお嫁に下さい」と頼みに来ましたが、すっかり気を悪くした田舎の家族と言い争いになりました。その時、この村へ来ていた賢者が、ケンカの仲裁に入り事情を聞くとこう言いました。
「星の配列にどんな『めでたさ』があるのか。結婚して幸福を得ることが、すなわち『星回りが良くてめでたい』ことなのではないか」
そうして、都会の家族を帰したのです。
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