仏さまのこばなし |出家した農夫 by Seigen
話

仏さまのこばなし

いつそば「我聞の章」

やさしい法華経物語

ウッキ〜くん

妙ちゃん

グリトラクータ童話

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 その昔、ある農村に一人の農夫がいました。彼は畑を耕して野菜を作って生計を立てていました。

 ある日、彼は思い立って出家し、修行僧となりました。しかし、あまりの大変さに修行から逃げ出し、元の農夫に戻ってしまったのです。

 その後、彼は再び出家しましたが、やはり修行がつらくて逃げ出してしまいました。そんなことを六度も繰り返し、七度目の時にこう考えました。

「どうして私はだめなのだろう?そうだ!修行が続かないのは鍬(くわ)があるからだ!」

 そして、思い切って大切な鍬を大きな川に投げ捨てると、喜んで「勝った!勝った!」と大声で叫びました。

 そこに、戦に勝って帰る途中の王さまが通りかかり「その方はいったい何に勝ったのか?」と尋ねました。すると農夫は「私は自分の弱い心に勝ったのです。それは他の何よりも勝ちがたいものなのです」と答えました。

 王さまも家来たちも「なるほど、そうか!それこそ本当の勝ちというものだ!」と言って、農夫に続いて出家したのです。

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