いつそば「観心の章」 |
お釈迦さまが霊鷲山(りょうじゅせん)で法華経をお説きになるのを、遙か遠い東方の国で聞いた普賢菩薩(ふげんぼさつ)が、多くの菩薩と共にこの法会に訪れました。そして「お釈迦さまが、お亡くなりになられた後、どのようにすれば法華経の教えを得ることができるのでしょうか」とお尋ねになりました。
これに対しお釈迦さまは、まず法華経の教えを修行するに当たって、大切な事を四つの項目にまとめた「四法成就(しほうじょうじゅ)」を説かれました。 第一は、諸仏に護念されること。いつでもどこにいても、永遠のいのちをもった仏さまの大慈悲の中におかれていることを信じること。 第二は、良き行いのもとで仏さまの功徳を植えること。 第三は、いかに濁った世の中にあっても、正しい道に進める人となること。 第四には、一切衆生を救おうと発心すること。すべての言動が、人のためにつくす布施となること。 この四法を成就すれば、お釈迦さまが入滅された後でも、必ず法華経の心を得て救われるであろうと諭されたのです。 それを聞いた普賢菩薩は、お釈迦さまが入滅された後も、法華経を受持する者を守護すると共に、如来の跡を引き継いで法華経を広宣流布(こうせんるふ)すると誓願されました。 悪世においても、法華経を受持する者は必ず擁護(おうご)されます。なぜなら、久遠の仏さまと普賢菩薩と法華経と、教えを受持(じゅじ)する私たちの心が一体になっているからです。 |